下の子が2歳になりました。ちょうど2年前の今頃は、産婦人科の病室に入院していた頃。生まれた時間「2:49」は特別な時間です。
2年はあっという間でしたが、まだまだ鮮明に出産時のことを覚えているので、2歳の子供の誕生日を機に、出産・陣痛の痛みについて振り返りたいと思います。
出産は、陣痛が有名ですが、産んで分かったことは、産後の方の辛さ。本当に、毎日が痛みとの戦いです。十月十日と言いますが、お腹の中で大切に育った命が誕生すると、1ヶ月近い痛みの日々に変わります。
出産を経験したママとして、痛みには種類も部位も異なりますが、あえて順番をつけるなら・・・と考えて、特に辛かった痛みを振り返ってみました。
出産・産後の痛みNo.1 発露
発露とは、赤ちゃんの頭が子宮口から出たことです。「子宮口が10cmにならないと出産できない」とマタニティ本にもありますが、いくら赤ちゃんの頭が回旋しながら降りてきて、10cmの全開になろうとも、会陰が裂けそうなほど激痛・・・激痛の言葉では表せないあの避ける痛みは言葉にできません。
会陰マッサージで伸びをよくした方が良いとマタニティ教室などで聞きますが、会陰の伸びが良かろうと悪かろうと、発露で皮膚が耐えられずに裂けてしまうという方の方が多いように感じます。
出産・産後の痛みNo.2 陣痛
陣痛が出産時に「痛い」と誰もが理解されている痛みではないでしょうか。マタニティ本には「規則正しい痛みがきたら陣痛」「●分おきに痛みが来るようになったら病院に電話しましょう」と書かれています。
「どんな痛みがきたら陣痛だろう?」と思っていましたが、生理痛の重〜い痛みから始まり、喋られなくなるほどの痛みに変わってきます。
上の子のときは「どんなのが陣痛?」と同級生の先輩ママに聞いて、「これ陣痛だ!ってはっきりわかるから大丈夫。笑」って回答がきましたが、やはり「これ陣痛だ!」とはっきりした痛みがありました。
けれど、二人目は、前駆陣痛も2週間ほどあったので、出産になる前の陣痛は前駆陣痛と区別がつかず、病院に電話するかどうか迷ったほどです。時間が経過するにつれて、波が来てから引くにつれて痛みの強度が増していきました。
ちなみに、陣痛の時間は規則正しくはありませんでした。5分おきから急に2分おきになったと思ったら、また伸びて6分おきなど。時間の間隔はバラバラでも、やはり家を出る頃には喋るのが辛くなるほど痛みが強くなっていました。
その後は、タクシーで10分ほどで病院についたものの、あっという間陣痛が進み、痛みが引いたタイミングで分娩台に登る準備をして、そうしているうちにまた痛みが出て喋られなくなるといった具合でした。
出産・産後の痛みNo.3 後陣痛
意外と知られていない「後陣痛」。産んでから知った痛みの1つです。想像すらしていませんでした。
生理痛の数十倍の痛み。明らかに筋肉がギュギュッとしぼんでいくように感じる痛みを感じながら、どこにも発散できない痛みで耐えられなかったので、鎮痛剤をもらってしのぎました。

経産婦だと尚更だそうで、「ウグググ」と声が自然と出るほどの痛みでした。
出産・産後の痛みNo.4 胎盤を出す痛み
出産って、赤ちゃんを産んで終わりだと思っていませんか?赤ちゃんが出て、「泣いたな」とホッとして、カンガルーケアでホッッコリしたのも束の間。胎盤を出し切る痛みが待ち構えています。
上の子の時は意識が飛んでいたので、覚えていなかったのですが、下の子の出産時は陣痛から出産まで全て記憶に残っているので、痛みがダイレクトに感じます。自然に胎盤がで終わるとは限られないので、子宮内に胎盤が残らないよう産婦人科の医師が下腹部をグググっと押して、外に排出します。この下腹部への圧迫は、とても痛い!出産の痛みでヘトヘトの体にまだやるか、と感じるほどでした。
出産・産後の痛みNo.5 胸の張り(母乳を出したくても出せない)
出産するとホルモンの影響で、母乳が出るようになります。産後は初乳をあげますが、その後はしばらく時間が開くことに。
もちろん病院によっては、初乳からあげて産後3時間おきに授乳がスタートする産婦人科もあります。時代の考えによっても、母乳のあげ方や頻度は異なりますが、下の子を産んだ時は産後6時間はママ安静でその間はミルクでした。
産んでからはホルモンがジャンジャン出ているのか、胸がパンパン!出口から出られないのにジャンジャン細い管の乳腺に溜まりに溜まって、熱を帯びて寝られないほど。何しても痛いです。

母乳は赤ちゃんが飲むペースに合わせて作られるようになります。
けれど、乳腺がペースを把握する間は乳腺が詰まり気味になりました。生まれてからしばらくは、赤ちゃんはうまく母乳を吸えないので、吸い付きと母乳の出る量とがマッチせず、辛い痛みが続きます。
入院中の間で落ち着くようになりますが、それまでは寝られないほどの痛みなので、濡れたタオルで冷やすのみの処置で耐えました。絞り出すと余計に母乳が作られて、痛みが激増します。助産師さんに見てもらうも、絞り出すということはしないので、ただただ濡れたタオルで冷やすのみ。保冷剤は、冷えすぎて母乳が固まるそうでNGです。
産後の母乳にまつわる悩みはその後も続きますが、また別の記事で書きます。
出産・産後の痛みNo.6 出産後の会陰の傷
産後、入院中に24時間時間関係なく、夜中1時だろうが3時だろうが、朝だろうが昼だろうが通う授乳室には、会陰の痛みに耐えながら授乳するママが、多数います。それだけ体を休める時間がないということ。出産でできた会陰の傷があっても関係ありません。
皮膚をくっつけるために縫った会陰は、屈んだり、立ち上がろうと下手に力が入ったり、体を斜めに向けたりしただけでも痛いです。初めてのトイレでは悶絶する痛みでした。
出産・産後の痛みNo.7 出産翌日の全身筋肉痛
陣痛から出産時は、痛みと常に戦っているので、普段は使わない筋肉にも力が自然と入ります。力を入れているという意識はありません。ただ、痛みに耐えるために気づかないうちに人って力が入るんですね。
出産直後は産んだ後、胎盤を出したり母乳が出だしたりと目まぐるしくホルモン分泌の変化があり、アドレナリンも出ているからかそれほど眠くはありません。「産後ハイ」とでもいうのでしょうか。
「全然、余裕じゃん!出産は、交通事故にあったと同じくらいの衝撃があるって言ったの誰よ〜」くらいに思っていましたが、翌日全身筋肉痛で大変でした。首も肩も手足背中と至る所が筋肉痛です。産後3日くらいこの全身筋肉痛と戦いました。その間ももちろん、休むことはなく24時間、時間に関係なく授乳が続きます。
出産・産後の痛みNo.8 産後1ヶ月続く会陰縫合部分の痛み
退院するときに抜糸する病院や、抜糸しなくても体に吸収する糸で縫合しているため、抜糸が必要ない病院と様々です。
ちなみに下の子は、糸が体に吸収するタイプのものだったため、抜糸はしませんでした。けれど、1ヶ月検診までの間に、縫った糸が2箇所ほどほつれて、糸が触れるほど。トイレのたびにチクチクした痛みがありました。
産後1ヶ月検診のときに見てもらっても、問題はないという診断であるものの、まだまだ痛くて悪露のようなものも出ていたので、なかなか辛い痛みでした。徐々に慣れても悪露の出血は続き、トイレットペーパーが絡む痛みもあります。男性には分からない痛み。
出せる余地のない大きさの場所から、出るはずのない大きさのものが出て来るわけです。産後1ヶ月近くこの会陰の痛みとは戦いました。
出産・産後の痛みNo.9 会陰の縫合部分の痛み
会陰切開はせずに、出産しました。会陰切開をする病院もありますが、助産師さんの判断で会陰を切開せずに出産する場合もあります。私がその一人です。
会陰切開はしませんでしたが、やはり発露のタイミングで傷ができたそうで、縫合が必要になりました。会陰を縫うわけなので、もちろん痛いですが、麻酔を縫う前に打ちますので、縫合自体の痛みはそれほどありません。
発露でパニックになり、ようやく子供が出てきて、そのあと内臓をえぐられるような押さえ方でお腹を押されて胎盤を出したあとなので、「もうどうにでもしてくれ」といった感想が一番にありました。
出産・産後の痛みNo.10 腱鞘炎
赤ちゃんが生まれてから、1日10回近く授乳をすることもあったので、左手首の腱鞘炎に悩まされました。
3,400gほどで生まれた下の子も、普段慣れない体制である授乳時の手首や手の使い方は、体が慣れるまで負担が大きいです。授乳だけでなく、沐浴やオムツ替え、抱っこと常に手や手首を使います。休む暇がない。
負荷もかかるので、腱鞘炎として、体が悲鳴をあげるようになりました。この腱鞘炎、休む暇がないのに痛いということが地味に辛かったです。
陣痛は痛い。けど、出産後の痛みの方が痛い!
陣痛は来るべくしてきて、あとは生まれるまでどんなに長くても3日の痛み。もちろん、出産するまでの痛みは人それぞれで、時間がかかればかかるほど母体に負担は大きく、辛すぎる状況。
「どんなにかかっても3日。」と言っても、同じ女性でも4時間くらいで出産できた私には、3日間、つまり72時間もの間痛みに苦し見続ける辛さは共感することができません。それでなくとも、出産は同じ人が何度体験しても、それぞれで出産にまつわる体験も痛みも異なります。
産後は痛みと戦いながら、さらに睡眠不足。しかも慢性的な状況になります。体の痛みに伴って、心も疲れが溜まっていきます。出産や産後にも痛みはそれぞれありますが、私が二人の子供を産んで感じたのは、どちらも産後の方が辛かったです。
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